測定レポート東京

みんなで測ろうプロジェクト 〜渋谷・原宿+井の頭公園 後編〜

20131203

「女子高生の一日」計測コースのレポート後編です。
前半はこちら

キャットストリートから竹下通り

 渋谷から歩いて、原宿方面に向かいます。途中で明治通を渡って、通称「キャットストリート」を歩くことにしました。

ぼくがトキオの紳士になるべく奮闘していた10年くらい前、この渋谷川の上に作られたいわば「谷底」の道には、オサレなお店が立ち並び、ぼくは意味もなく行ったり来たりしたものです。

ところが、

「女子高生いませんね」と衛藤さんと大場さんが口をそろえます。
「10年前にはいたんですが……」とうなだれるぼく。

世のトレンドのうつろいは早いなあ、セシウム137(半減期が30年)とはえらい違いだなあ。とブラックジョークを口の中でつぶやきつつとぼとぼと歩くぼくを尻目に、イシマル氏は淡々と計測を続けます。空間線量も渋谷周辺と比べほとんど変化なし。

 次第に人通りが多くなって表参道につきあたります。早速、車道沿いの植え込みを計測します。0.082μSv/hと周りと比べるとやや高めの数値が出ました。


 秋ゆえに落ち葉もちらほら落ちていますが、

「今年の分の広葉樹の落ち葉は、放射線に関してはほぼ心配しなくていいでしょう」
とイシマル氏。(注:落ち葉の放射線量の話ですから、落ち葉を燃やしたり、堆肥にすことになると話は違ってきます。)

道向こうの裏原宿も計測したかったのですが、時間の関係でパス。
キディランドやラフォーレ前を通って、竹下通りへと向かいます。

女子高生のみならず、小中学生とおぼしき子ら、客引きの黒人のお兄さん……ものすごい人の中、イシマル氏はと見ると、無表情ですべての情報をシャットダウンしている様子。

「人ごみは苦手だ」とぐずる氏を引っ張って、無理矢理お店のディスプレーを眺めてもらったりしつつ、原宿駅前に到着しました。ここまで空間線量は、渋谷付近とほぼ変わらず、です。


渋谷川の上に作られたいわば「谷底」の道、しかも若者のメッカ(古い表現ですね)。空間線量は渋谷周辺とほとんど変化なし


表参道に到着。車道沿いの植え込みを測ります。「セシウムのピークが見えますね」(イシマル氏)


「道ばたで詩を即興で書いて売ってる人みたいだね(オレ)」「ぼくあれだったら結構やれる自信あるよ(イシマル)」。だそうです


女子高生のメッカ。竹下通り。「へーこんなのがはやってんの」

キャットストリート竹下通り周辺放射線量マップ

代々木公園(アースデイマーケット)

 原宿駅前で、もうひとりの参加者、きょんさんが登場しました。

首都圏で空間線量をはかり、行政と連携を取りながら除染をしてもらうなど、放射能と向かい合ってきたお母さん。フレグランス専門家という顔もあるそうで、話ははやくも多岐に渡って盛り上がりつつ、代々木公園に向かって歩きます。


 計測日はちょうどアースデイマーケット( http://www.earthdaymarket.com/ )の開催日。

食にまつわる生産者と消費者が直接コミュニケーションを取ることができる市場として、食を中心とした生産者による安全で安心な食材や加工品が並びます。

こどもみらい測定所ともかかわりのある方も大勢いらっしゃって、ついついブースごとに立ち話をしてしまい、昼食の時間がすっかり遅くなってしまいました。


落ち葉のある土の上などを計測して0.06μSv/h 前後の数値でした。


原宿駅前できょんさんと合流。首都圏で空間線量をはかり、行政と連携を取りながら除染をしてもらうなど、放射能と向かい合ってきたお母さんです

ヒマラヤンマテリアルの遠藤昭一さんと

アースデイマーケット開催中の代々木公園に到着

アースデイマーケット事務局長の冨山普さん。「こどみら人脈記」でのインタビューもご参照ください

poco a poco農園の和知健一さんと則子さんと。茨城県那珂市で自然農栽培した野菜を販売しています

アースデイ東京の理事、ハッタケンタローさんと遭遇。「放射線見える化プロジェクト」のパンフレットのデザインを手がけていただいています

代々木公園、放射線量マップ

代々木公園周辺


植え込みの中にHSF を置いてみました。0.08μSv/h


「石垣の下」を測定


線路沿いの草むら。0.114μSv/h

 昼食を公園で食べ、おしゃべりをしていたら、いつの間にか時間は14時を過ぎていました。

当初は、表参道から宮益坂、並木橋、代官山という「女子高生っぽい」ルートを歩く予定でしたが、皆で話し合い、代々木公園の周りの気になるところを計測しつつ、明治神宮へ行くことにしました。

「こういうところはどうですかね」
 それぞれが気になる場所を提案して、イシマル氏がHSFで計測する。

まさに「みんなで測ろう」のスタイルで、植え込みの中(0.08μSv/h)や、線路沿いの草むら(0.114μSv/h)といったところを測りました。

きょんさんの提案で「石垣の下」を測定。雨水などが石垣を伝って落ちてくる箇所は、0.18μSv/hほどの線量が出ました。

「要するによっぱらって草むらに入ったり、石垣をよじ上らないってことだね」
 すっかり女子高生モードが解けて中年男性っぷり丸出しのぼくの発言を

「そうだね〜」
とさらりと流して計測を続けるイシマル氏を追いかけながら、明治神宮の中へと入って行きました。


前の写真の箇所。0.13〜0.18μSv/h くらいを推移。今回の計測で最も高い空間線量でした


代々木公園周辺、放射線量マップ

明治神宮


明治神宮に入りました。石橋(花崗岩)の上でやや高めの数値(0.1μSv/h前後)が出ました


七五三、結婚式の人々でにぎわう神宮内。線量は「おおむね0.04〜0.06μSv/hくらい」(イシマル氏)でした


クリーク近辺の線量。0.038μSv/h。芝生の上は0.02〜0.04μSv/hくらい

 七五三や結婚式でにぎわう参道を、計測しながら歩いて行きます。

入り口の駐車場のこけの上で0.07μSv/hほどだったのですが、参道の線量は「おおむね0.04〜0.06μSv/hくらい」とイシマル氏。

低い数値が出るのは、奉仕の方々も含めて、丁寧にはきそうじを行っている結果かもしれない、と感じもしました。

 見事な作りの拝殿を参拝し、さらに森の中の道を奥の宝物殿に向かって歩きます。木々が途切れると、草はらがぱっと視界に入ってきます。

 この宝物殿の前に広がる芝生は、東京公園評論家を勝手に名乗るぼくおすすめの場所。

平日は「おさぼりさま」のサラリーマンであふれておりますが、日曜日の今日は、子らが遊んでいます。

愛してやまない『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の中で、ホールデン少年がフィービーに語りかける「ライ麦畑」の情景もかくや、という平和な光景の中、少しどきどきしながら計測した数値を見ると、クリーク近辺の線量で0.038μSv/h、芝生の上は0.02〜0.04μSv/hくらい。


3時半に終了。天候に恵まれた一日でした


北の端にある宝物殿前の芝生。平日は「おさぼりさま」のサラリーマンであふれておりますが、日曜日の今日は子らが遊んでいます。写真、水平が取れていないですね……


2日間にわたる「みんなで測ろう」プロジェクトを終え、芝生の上でひといきつく漢イシマル

皆で記念写真を取ってから、夕焼け空の下、芝生に思い思いに座り込んで、今日の計測も無事終わりました。

 最後は女子高生の一日っぽくなくなっちゃいましたが、若者の街と、都心の森を同時に計測できた、ということで笑って許してください! 


明治神宮周辺、放射線量マップ

写真によるダイジェストレポートは、ツイッター @HSF_kodomira でも掲載しています。

文:服部夏生(常緑編集室・こどもみらい測定所)

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2013年12月03日 04:08:08

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