2012年4月から国の基準として、乾燥シイタケは水戻ししてから測定する、ということになりました。
そこで実際に、乾燥状態では100Bq/kgの基準値超えであるシイタケを、水戻ししてみたら、どのぐらいの数値になるのか、測定してみました。

今回の乾燥シイタケは、原木栽培のもので、約350Bq/kg前後という測定値でした。



その乾燥シイタケを10g程、約1リットルの水(逆浸透膜水)に入れ、
一晩放置してから測定いたしました。

イメージとしては、一晩おいただし汁用、という感じです。
シイタケは個数にして5個でした。



そして、戻った状態の写真が以下です。
今回は、水戻し状態のシイタケも入れたまま測定を行いました。
(まあ、普通5つもだし用には入れないでしょうが、実験測定、ということで。)

すると、計算上、元の乾燥シイタケはキロあたり約350ベクレルですので、
100分の1の重さである10gでは、MAXに測定出来たとしても放射性セシウムが約3.5ベクレル程度の検出止まりと予想されました。



しかし、上記の如く、実際の測定結果を見ると、4.37Bq/kg前後、ということでした。
若干過大評価気味なのかもしれません。
もしかしたら、多めの部分と少なめの部分などもあるのかもしれません。

一応、両者の誤差の範囲内に収まってはいます。

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さて、その次に、一週間ぐらいつけて置いてみることにしました。

100gの乾燥シイタケに、2リットルの逆浸透膜水を投入し、
一週間置きました。

計算上は、単純に約350Bqの10分の1で、全体量で約35Bq前後ほどの放射性セシウムがあるという計算になります。

(写真でご確認頂けるように、普通はあり得ないぐらい、乾燥シイタケを入れています。
普通の料理ではこんなに入れませんね。
あくまで実験なので、測定値が分かりやすいように、過剰にシイタケを投入しています。
その前提でこの実験はお読みください。)



そして、シイタケは除いた戻し汁を測定した結果は、
セシウム合算で約13.5Bq/kg前後ということでした。
測定結果は以下のシートとなります。
(シート内に「1l水」と書いてあるのは、2lの間違いです。)


水から引き上げた後の、水戻しシイタケも測定してみました。
水戻しシイタケは、10.6Bq/kg前後、という結果でした。

水戻しシイタケの測定結果シートは以下です。


シイタケが乾燥状態から、水を含んだ状態になると、加水分の重量が増えますので、
今回、100gが453gに膨らんでいることから、キロあたりのベクレル値は約4.5分の1に重量比で薄まります。
そこから更に、放射性セシウムが水に移行した分が減っているはずです。

今回の水戻しシイタケの重量は約450gなので、キロあたりで10.6Bqということは、450g程に約5Bqのセシウムを含む、という計算になります。
ということは、水の方に35-5=30Bq程のセシウムが移行した、という予測が、ここからは立ちます。
水は2リットルなので、1リットルには30Bqの半分の15Bq程が移行した、と考えると、
上記の戻し汁の測定結果の13.5Bq/kgという数値は、誤差の幅を考えると、
それなりに妥当な数値に見えます。
(NaIシンチレーターなので、厳密な測定がそもそも難しく、このぐらいのアバウトな計算になってしまいます。ゲルマでの非常に厳密な測定であれば、もっと精密に計算が出来ますが、当所の検証においてはそこまでの精度は出ませんので、あくまで概算的な参考例としてご参照ください。)

以上、乾燥シイタケの水戻し実験のご報告でした。


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