今年(2013年)も梅の測定が相次ぎました。
 昨年は、検出が続いたものですが、今年の測定では、お持ち込みになったもののほとんどが検出できず、という結果であったことに驚きました。

 例えば、三重県の梅はCs-137が1.85Bq/kg、Cs-134が1.70Bq/kg未満でスペクトル上も目視不能であったのは驚きませんでしたが、
 以下、Cs-137、Cs-134の順の検出下限値で、様々な測定を列挙すると、
 横浜市保土ケ谷区で 1.05Bq/kg未満、0.97Bq/kg未満(65000秒測定)、
 静岡県駿東郡 0.84Bq/kg未満、0.78Bq/kg未満(65000秒測定)、
 東京都調布市 0.90Bq/kg未満、0.82Bq/kg未満(63000秒測定)、
 神奈川県藤沢市 2.91Bq/kg未満、2.68Bq/kg未満(9400秒測定)、
 東京都国立市 1.24Bq/kg未満、1.13Bq/kg未満(39600秒測定)、
 群馬県 Cs-137が1.59Bq/kg検出、Cs-134が1.19Bq/kg未満(65000秒測定)、
 という具合でした。
 群馬の梅は産地詳細が分からず、微量な検出があった様にも見えますが、非常に微量なので、当所の測定では十分な精度を保証できる値で無く、検出が確実に言えるレベルではありませんでした。
 他の測定でも、東京神奈川産などでは、当所の検出下限値レベルではほとんど検出されない場合が続いたので、驚きました。(ゲルマニウム半導体検出器での測定ならば極々微量に検出できるものはあるのではないかとは思いますが。)

 一方、昨年2012年は、
 中野区の梅で、3.71Bq/kg、2.11Bq/kgの検出(12200秒)、
 千葉県茂原市で、6.38Bq/kg、4.61Bq/kgの検出(7200秒)、
 東京都武蔵村山市で、Cs-137が6.09Bq/kg検出、Cs-134が3.86Bq/kg未満(2934秒)、
 東京都日野市で、2.15Bq/kg、1.96Bq/kgの検出(62054秒)、
 東京都国立市で、2.37Bq/kg検出、1.14Bq/kg未満(65000秒)
 などなど、という様に、主に合算10Bq/kg未満が多いですが、当所近くの三多摩近辺でも基本的に検出されていました。

 梅は一年ずいぶん下がったのだな、という印象を受けたものです。

 ただ、もっと線量の高い地域のことは、当所は測定事例が少ないので、何とも言えませんし、
 近場の数検体を測定したぐらいですので、十分に全てが下がったと判断できるほどでもあります。
 が、少なくとも、それなりに低いレベルまで、東京神奈川周辺では数検体を見る限りでは下がってきている傾向が見られたことは、素晴らしいことです。

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 当所には、同一の木になる梅や柑橘類などの測定を依頼して下さる方も多く、経年変化が見えて参考になります。
 市民測定所は、そのような「人の顔が見える」測定が行われていることが、特徴と言えるでしょう。

 今、当所を含めて、あちこちの測定所で測定依頼件数が減っており、運営的厳しさが強まっているところが増えています。
 しかし、検出されないものが増えるのであれば、それも素晴らしいことです。

 食品の測定は、線量の高い土地のものの測定も増やし、その数値や下限値を見て、判断材料・安心材料がもっと増えれば、とても良いと思います。

 また、土壌などを測定すると、都内近辺ですと普通は必ずセシウムはあり、濃縮した環境では更に高いものも存在します。土壌測定はまだまだ取り組まなくてはなりません。
 原発事故で拡散した放射性物質は、相変わらずまだまだ多くの課題を積み残しており、市民測定も長く続けていくことが求められます。

 皆様も、どうぞ気になる検体などございましたら、測定所運営のサポートの意味合いも含めて、測定をご利用くださいますと大変ありがたく嬉しく思います。
 
 


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