土壌測定につきまして
土壌測定のお申込と、お問い合わせをよく頂きますので、土壌測定とその採取方法について、いくつかポイントをお伝えさせて頂きます。



「採取量」

測定に必要な量は、当所の測定器では1リットル、となります。

それより少ない場合は、測定値の信頼性がかなり下がりますことをご了承下さい。

1リットルをお持ち頂く際は、ビニールや,牛乳パック、2リットルのペットボトル上部を切り取ったもの等に入れてお持ち下さい。



「採取深度」

土壌測定は、文科省が深度5cm、農水省が深度15cmを掘って採取する方法を採っております。

一般的な庭土や、公園などの土壌採取は5cm、畑や田んぼなどは15cmで採取されますと、それら公的なデータとの比較がしやすい、ということがございます。

「深さ毎の測定をしっかりしたい」「表面の汚染が知りたい」といった特別なニーズがなければ、庭土や公園・園・学校などの土壌は5cm、田畑の土は15cmを採取すればよろしいかと思います。



「乾燥」

土壌はできるだけ乾燥した状態での測定が、専門機関での測定に近くなります。

専門機関での正式な測定では、水分を乾燥させた状態にして測定することが一般的です。しかし、市民による測定で、そこまでするのは難しいことから、晴天が続いた土壌を採取して頂くことをお勧めしております。

(乾燥させた状態にするのは「含水量」の問題があります。水分をどのぐらい含んでいるかで、土壌の重量が変わってしまい、土壌のセシウム等の濃度比較を行う場合、比較条件にばらつきの要素が増えるからです。しかし、大体の汚染度を確かめる程度であれば、それ程問題ではありません。)



「誤検出の可能性」

当所ではNaI(ヨウ化ナトリウム)シンチレーター、という検出器を使っております。

このタイプの測定器は、近いエネルギーのγ(ガンマ)線を見分けにくい(見分けがつかない)という弱点があります。そこで、誤ってヨウ素131やセシウム134,137の数字が、存在しないにもかかわらず表示されてしまうこともございます。

その主な原因は、鉛214、ビスマス214という天然核種の存在です。

それらが存在する場合は、一定の特徴がございますので、その都度ご説明申し上げます。(それについて、後日説明記事を書く予定です。)



「深度でのセシウム量の違い」

セシウム汚染がある場合は、ほとんどの場合、表面近くに滞留しています。

少しずつ下層に浸透していくのですが、特に日本で多く見られる粘土質の場合、浸透度は比較的ゆっくりです。

そこで、これまでの当所における経験でも、他の研究データでも、土壌深度1cm毎、2cm毎などの深度別測定で、表面と下層ではかなり数値が違うという傾向が見られております。(腐葉土ではそれ程大きく変わらない、等のこともございますし、例外はあるかもしれません)。
耕したりしていなければ、表層5cm程の深度までが一番セシウム濃度が高く見られ、その下層からはあまり検出されない、などの状態も見られます(セシウム濃度などにもよります)。

ですから、もし除染などを考えておられる場合には、例えば0-2cmと2-4cmや、0-4cmと4-8cmなどで二層以上の土壌を採取してこられますと、違いが確認でき、目安となると思います。



「平方メートル㎡あたりのベクレル値」

よく「土壌の㎡あたりのベクレル値を計算したい」というお問い合わせを頂きます。

「1kgあたりのベクレル値を65倍する」という計算方法が言われますが、それは深度5cmで採取し、土壌の比重が「1.3g/1㎤=1リットル中1300g」という場合の算出方法のようです。

ですから、土壌の比重が違うと、かける数字もかわってきます。

また、含水量でも変わってしまいますので、あくまで「参考値」の域を出ないと考えております。

「参考値である」という前提の上で、ある程度しっかりと算出したい場合は、深度5cmで採取し、採取の際、採取面積も記録して、土壌の重さも記録する、ということがお勧めです。



たとえば仮の例でご説明すると、10cm x 20cm =200㎠の面積で深度5cmまでを採取し(1リットル)、これが仮に1kgの重さであったとすると、当所でのセシウム合算値がそのままその土壌のベクレル値となります(測定誤差含む)。
100cm x 100cm =1㎡は200㎠の50倍ですから、仮に100Bq/kgの結果であったとすると、100 x 50 =5000Bq/㎡ という計算になります。

このように、採取時の面積や深度、重さを記録しておくと、あとで様々に計算ができますのでお勧めです。



土壌を容器に詰める様子



上記写真は、土壌をマリネリ容器に詰めるの図、です。

測定所内で詰めるのは、所内がコンタミ(汚染)される可能性があるので避けており(万が一高濃度検体である場合など特に)、
屋外でマリネリ容器に詰めています。



土壌をたくさん測定したい場合

直接ご相談ください。

特に、これまで既に土壌測定でご利用頂いた方で、更に測りたい、という方は、既に測定の様子をご存じでしょうから、ご一緒に作業を行ってくださるのであれば、ディスカウントなど可能です。

子どもの遊ぶ環境や、農作物の育つ環境などを、複数チェックしたい、ということは、当所としても是非協力して参りたいと思っております。

土壌測定は、汚染度がそこそこあれば、30分かからず短時間で終わるケースもままあります。

その場合は、頑張って容器に詰めて、段取りよく測定が行えれば、そこそこの数がこなせます。(測定所の周りをバタバタ走り回る羽目になるかもしれませんが。(汗))

また、こどもみらい測定所が休日の日に、多数の検体を測定する、ということも、これまで時々行ってきております。そのようなニーズのある方も、よろしければご相談ください。


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